エッセイ

移動距離と成長の実感は、それなりに比例していた

ゆう
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移動距離が多かった一時期、殻を破りまくるように自分自身が成長していたなあ、と感じています。

移動すること自体に楽しみを感じると景色が変わる

1年近くのあいだ、月に一度、いま住んでいる神奈川から神戸に通う時期がありました。
夜行バスなら9時間ほど、新幹線なら3時間弱の道のりです。それぞれ片道で。

もちろん、神戸で目的があってこその行動です。
しかし今となっては、「長い距離を移動すること」そのものが、自分の心境を変化させたなあ、と思い返しています。

私はもともと福岡に住んでいて、好きなロックバンドのライブに参加するために、東京まで通っていました。
飛行機がめっぽう苦手なので、必然的に長距離移動です。
福岡から東京までは、新幹線でも片道5~6時間。夜行バスに至っては13時間。リアルに半日コースです。

ただ、そんな長距離移動も苦ではありませんでした。
「ライブが楽しみだから」もありますが、「移動すること」自体が楽しかったからです。

新幹線なら、目的地までの停車駅。
数時間の間に、隣に座る人が入れ替わり、座席が埋まったり空いたり。軽く会話をすることもあります。
夜行バスは途中のサービスエリアも魅力的です。
さまざまな場所に、さまざまな人がいて、彼らも目的があって移動しているんだと、瞬間ごとに感じられます。

長距離移動が教えてくれるのは「知っている範囲の少し外側」

長距離の移動は、いつも私に「知っている範囲の外側」を教えてくれます。
それも、引っ越しや転職などの急激な環境の変化ではなく、穏やかに五感を刺激して。

長距離の移動を重ねたことで私が得たものは、「知っている範囲の外側」に少しずつ視界を広げる柔軟さと、それを元にひとりで考えを巡らせる、十分すぎる贅沢な時間です。
ライブやセミナーなど、目的地そのもので得たことも、移動時間があったからこそ自分の血肉にできたと思えます。

「コンフォートゾーン」という言葉があります。
精神的にプレッシャーのない快適な空間。新しいことにチャレンジせず、不安のないゾーンのことです。
旅行に限らず、長距離の移動は、このコンフォートゾーンの外側に少しずつ踏み出していく行動です。

移動する距離はもちろん遠いほうがいいのかもしれませんが、いきなり海外!飛行機!と身構える必要はありません。

・1~2時間ほどで行けるらしい、最近話題の観光地が気になる
・気になるセミナーが、新幹線で行ける範囲で開催されるぞ
・好きな歌手のコンサートついでに、行ったことのない場所に行ってみよう

こんな理由でも全然いい。私が実際に全部やったことです。

個人的には江の島~鎌倉周辺や、熱海、金沢あたりがおすすめです。

通勤、通学、ふだん遊ぶ範囲の公共交通機関。
そこから少しだけ、外側の「行ったことのない場所」に踏み出してみてください。

踏み出すことを繰り返して、少しずつ移動距離を伸ばしていった先に、やわらかく成長した自分自身が待っています。

ABOUT ME
ゆう
ゆう
情シス正社員から転身し、リモートワークの複業コーポレート&ビアバースタッフのパラレルキャリアを実践中。ITツールやアプリを活用して、個人のタスクとプロジェクトを管理しています。フレンチトーストとクラフトビールが好き。
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