脱線は悪じゃない。それでも脱線を防止したいときに試してほしいこと
こんにちは、ゆう(@yuhlabo)です。
最近、作業中の脱線を自覚できるようになりました。今までのパターンは以下のような感じ。
ちょっとSNSが気になるなあ、見てみよう→見る(とくに重要な更新があるわけではない)→そのまま眺めて30分ほど溶かす→後悔
しかし最近は、以下のような思考の流れで立ち止まれています。
ちょっとSNSが気になるなあ、見てみよう→いやちょっと待て、これ本当に今見る必要があるやつか?→作業に戻る
自分にどんな意識の変化があったのだろう?と不思議に思ったので、深堀りがてら記事にしました。
前提:メリットがあるから脱線している
まず大前提として、脱線は悪ではありません。
脱線したからこそ得られるものもあるでしょう。
むしろ「得られるものがあるから脱線している」と言っても過言ではありません。
どんな悪癖でも、時間を使っている以上は何らかの利点や見返り・メリットがあります。
意識の上ではどれだけ嫌だと思っていても、見返りがない行動はとりません。
人はやりたいことをやるのではなく、うまくいくことをやる
「史上最強の人生戦略マニュアル」より引用
この一節をはじめて目にしたときは衝撃でした。
どんな悪癖にもメリットがある。やめられない悪習慣も、メリットを享受するために続けている。そう考えると、やめられない悪習慣・悪癖にも納得がいきます。
「うまくいくこと」=「メリットがあること・報酬が得られること」なのです。
私はTwitterなどのSNSによく脱線しますが、次のようなメリットがあると考えています。
- 新しい情報を得られる
- 本当に考えなければならないタスクから一時的に逃避できる
- 思ったとおりになっていると確認できる
(リアクションがある/ないと予想し、実際にその状態になっている)
信念や思い込みを強化できるのも、大きなメリットです。
例えば、「嫌いな人のSNS投稿をわざわざ見に行ってしまう」であれば、
- 自分がその人を嫌いだとを確かめられる
- 信念を強化できる
といった十分すぎるメリットが得られます。
脱線を止めるための3つのヒント
じゃあ悪癖は止まらないし、脱線も改善できないのでは?
どうやって止めればいいの? どうすればいいの? と思うのは自然な流れ。
私の場合は、脱線を防止するために、次の3パターンで対策しています。
- 別の習慣や癖で上書きする
- 仕組みを使う
- 手順書を作る
ひとつずつ紹介していきますね。
別の習慣や癖で上書きする
人間は習慣でできている生き物、とよく言われます。24時間の中に悪癖が詰まってしまっているなら、別の癖・習慣で上書きすればいいのです。
とはいえ、習慣の定着にはある程度の時間がかかります。
その定着までの時間を乗り越えられるかが、最も大事なところでしょう。
新しい習慣をつくるには、今までの習慣にくっつけると良いそうです。
また、別の習慣で上書きするときに必ずやること。
もとの悪癖に、3秒だけ手が届きにくくなるよう工夫をします。
スマホアプリなら、フォルダ分けをしてスワイプしないと届かない場所に置く。
ゲームをやってしまうなら、ゲーム機を見えない場所に片付ける。
Webページならブロックする用の拡張機能を使う。などなど。
たかが3秒、されど3秒です。原始的ですが意外と効果あり。
仕組みを使う
「自分の意志は強い」などと微塵も思ってはいけません。
「自分は何に頼らずともやれるはずだ」と過信してはいけません。
脱線の防止も、「前向きに自分を頼りにしない」方向でやっていきます。
具体的には、仕組みやツールを利用します。
タスク管理の習慣をつけたいなら、タスク管理のクラウドサービスを使う。
メモをとる習慣をつけたいなら、大きなメモ帳や紙を常に目の前に広げておく。
運動をしたいなら人を巻き込む。誰かと一緒に時間を決めてやる。
そうやって、ツールや人を使って「強制的にやらざるを得ない仕組み」を作ります。
作業会と称したオンライン通話なども、脱線防止の一手です。
私の場合は、習慣化には「TaskChuteCloud」が欠かせません。
手順書をつくる
それでも脱線してしまうことはあります。
私の場合は、はじめての取り組みや、どうすればいいか分からないときに脱線します。
だいたい心理的負荷とかストレスのせい。
そんなときは、手順書をつくるよう意識しています。
手順書と言っても、大それたマニュアルではありません。
具体的にやることを細かく砕いてリストアップした一覧を「手順書」と読んでいます。
具体的に書いた手順書を見ながら、上から順番に対応します。
具体化すればするほど、脱線もしづらくなります。
何より、次やることが見えている状態は、思った以上に快適です。
手順書について、詳しくは「要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑」に書かれています。
本当は脱線なんてないのです
以上、脱線を回避するために取り組んでいることを紹介しました。
しかし、実際のところ、本当は脱線なんてないのだろうなあ……と思います。
本来やっていた作業から脱線したとしても、脱線した先で、また別の何かに取り組んでいる。脱線した先の取り組みが無価値とは限らないでしょう。脱線する自分を責めつづけるのも、辛いばかりです。
脱線する自分が嫌だなあと思うくらいなら、「ここからは脱線だ! 別のタスクをやる!!」と開き直るほうが精神衛生上はよっぽどマシです。
そうやって開き直った、それでもやるべきことに取り組みたい!と思ったときに、この記事に書いたような手法が参考になればと思います。