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[世界を変えた書物]展で、フォトジェニックな「知」に浸る

ゆう
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こんにちは、ゆう(@yuhlabo)です。

あなたは「本」が好きですか?

私自身は、本や読書が昔からとても好きです。しかし、本に対して「読まなきゃとは思うけれど……」みたいなイメージを持っている人が多い、という話もよく聞きます。

今回、歴史と世界を変えてきた「本」に関する展覧会『[世界を変えた書物]展』を見てきたので、紹介しますね。本が苦手でも十分に楽しめる、フォトジェニックな展覧会です!

『[世界を変えた書物]展』って?

2012年に金沢で初めて開催され、そのあと名古屋、大阪と続いている展示です。
今回、東京では初めての開催となります。
SNSや口コミでじわじわと話題になり、短い開催期間にもかかわらず、会期中は毎日大盛況のようです。

この展示は、金沢工業大学が保管している稀覯書(きこうしょ)の展示です。
稀覯書は、英訳すると「rare book」……文字通りですね。

自然に囲まれた場所にある、上野の森美術館

上野は、美術館が多い街です。
その中で、ややこじんまりとしたサイズの美術館が、上野の森美術館。
文字通り、森の中にあるような佇まいをしています。

上野の森美術館は、他の美術館の展示と比べて、会期が短いものが多いんです。
今回の[世界を変えた書物]展も、3週間ほどの期間での開催。
ちなみに、これを書いている時点での次回展覧会、フェルメール展は会期が3ヶ月ほどで長いですね。

午前10時の開場前から、大勢の人が並んでいました。

まるで映画の世界!「知の壁」ゾーン

本を模した入口の向こう側で、まず私たちを迎えてくれる場所。
天井までのうねるような本棚に、古めかしい蔵書がたくさん収められています。

まるでファンタジー映画の世界に入ったような感覚。
「知の壁」ゾーンです。

建築関連のレアな本が展示されています。ベルサイユ宮殿に関する本なんかも。
文字は全く読めませんが、図があるので、精巧なことはよく分かります。
200~600年ほど前の本ばかりで、ワクワクしますね。

釣り照明もシックです。

シンプルなのにフォトジェニック「知の森」ゾーン

天井まである本棚「知の壁」ゾーンを抜けると、開けた場所に出ます。
ガラス製の箱が並んでいるスペースです。

ここでは、世界を変えた発見や、科学技術に関する書籍の「初版本」を展示しています。
初版本とは、「発売時に刷られた本」のこと。

知の森は1階と2階に別れて展示されていて、展示されている書籍は、技術ごとにジャンル分けされています。

01古代の知の伝承
02ニュートン宇宙
03解析幾何
04力・重さ
05光
06物質・元素
07電気・磁気
08無線・電話
09飛行
10電磁場
11原子・核
12非ユークリッド幾何学
13アインシュタイン宇宙

それぞれのボックスの下は鏡張りになっていて、表紙や背表紙も見られます。

発見は次の発見を生む「知の連鎖」ゾーン

「知の森」ゾーンは、1階と2階に別れて展示されています。
1階の展示が終わり、2階に行くまでのスペースで展示されているのが「知の連鎖」です。

展示している書籍の内容が、どうつながり合っているのか?をグラフィカルに展開しています。
ジャンルごとに線が色分けされていて、アインシュタインの相対性理論に集結していることが分かります。

圧巻……。
また50年後くらい先には、この相対性理論の先に線がつながっていくのかな?

積み重なって今がある「知の繋がり」ゾーン

展示の最後には、フォトスポットを兼ねた「知の繋がり」ゾーンがあります。


このゾーンでは、「知の連鎖」で壁面に展示されていた内容などを、オブジェや造形で表現しています。

オブジェでは、この展示で紹介されている、アリスストテレスの発見が一番下(最古)。

アインシュタインの相対性理論が一番上(最新)に位置付けられています。

下から見上げたりもしました。

[世界を変えた書物]展が、他の美術館展示と違う理由

化学や技術の歴史を知ることができる展示ですが、それだけでは、ここまで盛況になりません。
世界を変えた書物]展が、他の美術館展示と違う理由が2つあります。

写真撮影OK

美術館は、フォトスポットを除き、お客さんが写真を撮影することができません。
しかし、[世界を変えた書物]展は、すべての展示の撮影が許可されています。
フォトスポットも設けられていますが、それ以外にも写真に収めたい展示がたくさんです。

SNSやWebサイトにて、個人の方がアップロードされている画像も、たくさん見られます。
なお、動画撮影・フラッシュ撮影はNGです。

無料

レアな書籍ばかり、連日盛況なこの展示ですが「入場無料」です。
私は正直、何でこれだけ展示しててタダなんだ!?と思っています。

お金を払いたい!って思ったなら、グッズを買いましょう。
グッズも凝ったものが多いです。iPhoneケースが売り切れていて残念!

全くのオリジナルは、この世には存在しないっていう安心感

重力を発見したニュートン。
中学校の理科で学ぶ「オームの法則」の語源になったオーム。
動力飛行機の発明に成功したライト兄弟。
レントゲン、ベクレル、シーベルト。
そして、アインシュタインの相対性理論。

今や当たり前に思える事実や、世紀の発見たち。

それらも、過去の他の人たちの研究・発見があったからこそ辿りついたものです。
展示資料に書かれている発見たちの、どれかひとつが欠けていても、世界はまた違っていただろうなあ、と思えます。

人の生活や発見、研究が重なり合って、今生きる世界や、便利な道具ができています。
そうすると、「無から生まれた全くのオリジナル」なんて、もうこの世にはないのでしょう。

ある曲の歌詞から「ナンバーワンよりオンリーワン」と言われることもあります。
確かにそれも大事ですが、その「オンリーワン」も、自分以外のものから、エッセンスを少しずつ拝借してできてる。

自分以外の人や物とかかわることで、結果として、オンリーワンに近い自分が作られていく。
それは忘れずにいたいですね。

展示を見て、「知ることは不可逆」という話を書いたことを、思い出しました。
こちらもぜひ読んでみてください。

次はいつ?気になる情報はTwitterでチェック

冒頭でも言った通り、[世界を変えた書物]展は、会期が短いです。
今回の東京展は、2018年9月24日(月・祝)までの展示。

今回の盛況に応じて、また開催される可能性もあるかも?
Twitterアカウントがあるので、こちらをフォローして続報を待ちましょう!

参考リンクはこちら
[世界を変えた書物]展 公式サイト
[世界を変えた書物]展 Twitterアカウント
展示情報(上野の森美術館)

お読みいただき、ありがとうございました!

ABOUT ME
ゆう
ゆう
情シス正社員から転身し、リモートワークの複業コーポレート&ビアバースタッフのパラレルキャリアを実践中。ITツールやアプリを活用して、個人のタスクとプロジェクトを管理しています。フレンチトーストとクラフトビールが好き。
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