短歌と出会い、短歌をつくりはじめるまでの備忘録
こんにちは、ゆう(@yuhlabo)です。
最近、新しく好きなものが増えました。短歌です。
57577の31音で表現する、お馴染みのあれです。とくに現代短歌に惹かれ、歌集を手に取り、自分で短歌をつくり始めました。
この記事は、今の状況に至るまでの短歌との接点を、備忘録として残したものです。
短歌と出会った点と点が、線としてつながるまで
会社の同僚に現代短歌の存在を教えてもらう
2021年の年末、あるいは2022年初頭。当時勤めていた職場での定例ミーティングでの出来事です。リモートワークなので、GoogleMeetでの全員オンラインのミーティングでした。
そのミーティングでは、3〜4人のグループに分かれて、ランダムにテーマを決めるタイプの雑談が設けられていました。その日は、好きな本の話をテーマに、同僚が現代短歌の歌集を紹介してくれました。
お二方のTwitterを何となくフォローして、しばらく見ていました。この時点では「現代短歌ってあるんだなあ」くらいの感覚。当時は、歌集を買おうとも、ましてや短歌を詠もうとも考えていませんでした。
お二方のTwitterの穏やかな様子が好きで、以降ずっとフォローしています。
経済番組の短歌特集を偶然観る
そこからしばらくの後。2022/11/9に放映された、テレビ東京「WBS」という経済番組。この日の番組では、枡野浩一さんをスタジオに招いて、現代短歌や俳句について特集していました。
特集の冒頭で「読む三ツ矢サイダー」の短歌がピックアップされていました(岡本真帆さんのTwitter告知でもともと知っていた企画だった)。短歌や俳句の投稿アプリも紹介され、Z世代に短歌や俳句がブームになっていると初めて知りました。
同居人がふだんからWBSを見ていて、この日は珍しく私も一緒に見ていましたが、このとき初めて「短歌、書いてみたい。書けるかも」とぼんやり思いました。
高円寺のギャラリーに短歌展を見に行く
WBSを見た数日後の、2022/11/13。
高円寺のギャラリー・BLANKで開催されていた「木下龍也図書室&オールアラウンドユー展」に行きました。岡本真帆さんの在廊告知で個展の存在を知りました。
高円寺でフレンチトーストを食べたかったのもあり、1日暇を持て余していたので、じゃあ行ってみるか〜と足を伸ばしました。今となっては在廊のタイミングで伺えば……と思いますが、それは後の祭りだわ。
図書室と名付けられている通り、この企画では歌集の貸し出しも行われていました。
「歌集って読んだことないな……」と、置いてある歌集をいくつか手に取り、立ち読み的な感覚でパラパラとめくってみる。そのなかの1冊にあった一首が、強烈に印象に残りました。
石を投げ鬼と一緒に踊るから賽の河原にレゲエを流せ
三田三郎「鬼と踊る」
とうとう歌集を買う
この一首が忘れられず、とうとう歌集を買いました。
買ったのはこの2冊。「天才による凡人のための短歌教室」は、厳密には歌集ではありませんが……。
一度読んだ本を読み返さないタイプの自分が、「鬼と踊る」はパラパラと何度もめくっています。紙で読みたい本ってありますね。kindleで買わなくてよかった。
この2冊を買った後、「玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ」を以前読んでいたことを突然思い出しました。
当時は、短歌でこういう風に物語を描けるのだなあと感心した記憶があります。急に思い出して自分でもびっくりした……。
そして今
Discordのテキストチャンネルに短歌を書きためています。まだ20首くらいですが、すでに楽しい。
自分が見た瞬間を31字でどう伝えられるか考え、頭を捻り、言葉を入れ替えていくのはパズルのようです。同じ時期に日本のヒップホップを聴き始めたのもあり、韻を踏むおもしろさも感じています。
WBSが11/9放映、Discordに短歌チャンネルを作ったのが11/10。とりあえず枠だけつくっておこうと雑につくった短歌チャンネルがいきいきしています。
- ユーミンの歌で知ったの沈丁花春に咲くことだけは知ってる
- カンパンの缶からこんぺいとうつまむ賞味期限切れ防災備蓄
- カフェオレはおかわり自由だから!ってあんたと喋る言い訳になれ
- 窓を開け遠くで止まないアラームに誰かの寝坊を聴く朝7時
- 特別な何かがあったわけじゃない死にたくなるし生きたくもなる
(短歌ごとの温度差よ……)
これからどう転んでいくのか、はたまた転ばないのか。
自分でも分からない道のりが待っているようで、とても楽しみです。